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2008年3月

労働契約の原則

第3回は労働契約の原則です。この原則は労働契約法第3条に集約されていますが、5つの原則から成り立っています。

1 労使対等合意決定原則

これは

「労働条件は、労働者と使用者が対等の立場において決定すべきものである」

という労基法第2条1項に対応した規定といえます。理念的には同じものである。        法的効果を発生させるものではないが、もし、労働契約が対等な立場での合意を経ず締結されたものであるなら、その労働契約の効力に疑いを生じることになるし、合意を経ずに成立した労働契約の変更は原則認められないであろうことを意味するものです。あとで触れますが、第10条は就業規則による労働条件の変更の、労使合意によらない労働条件の変更について定めていますが、これは例外的に認めているものです。

原則は、「労働契約上、合意によらない労働条件の変更は認められない」ということです。

2 均衡待遇の原則

これは、正規従業員と非正規従業員の処遇格差問題が発端で浮上したものです。

後日、判例のblogで取り上げたいと思いますが、「丸子警報器事件」の考え方がインパクトを与えているものです。

いままでは、均衡という考えが、労働契約の一般原則にはなっていなかったので、労働契約法に均衡の考慮が規定されたことの意味は大きいでしょう。

「就労の実態に応じて」という条件が盛り込まれていますが、文字通り、就労の実態を踏まえながら、労働者ごとの労働契約の内容がバランス欠如にならないように留意するという理念的なものです。

しかし、例えばパートタイマーと正社員で同じ業務に就いている場合、十分に均衡を考慮できたのに、均衡を無視して契約内容が変更されたということが起きれば、均衡待遇視点からは、その変更は認められないという結果になることも考えられます。

3 ワークライフバランス

最近、ワークライフバランスが一般的な社会の考え方になってきた。つまり、社会通念になりつつあるということです。

労働契約を「仕事と生活の調和にも配慮」して締結・変更しなければならない。配慮しなかった場合の法的効果は不明ですが。

家庭と仕事の両立可能な制度の構築が労使間に促進されること、また、就業規則等で家庭生活に配慮を欠いた規定があれば、労働者がその規定の適用を拒否したことで規定の拘束力が否定されることなどは考えられるでしょう。

4 信義誠実お原則

従来から民法1条2項に規定されていたものですが、この信義則が労働契約固有の原則として規定されたことに意味があります。

裁判ではこれまで労働事件の処理に民法の信義則を用いてきました。今後は労働契約法の信義則が登場してくるでしょう。

労災では使用者は、業務上の原因によって労働者が傷害や疾病を被らないように配慮する義務があいますが、根拠は信義誠実の原則です。

労働者も使用者の社会的信用に支障をきたすような言動は慎しまなければならないという忠実義務も根拠は信義誠実の原則です。

5 権利濫用法理

これも、民法1条3項を労働契約法でも定めたものです。特別法である労働契約法で定めたことで、労働契約に関する各ステージにおいて、権利濫用とは何かが問題視されていくと考えられます。また、使用者の権利である人事権その権限が権利濫用になっていないか常に問われることになると考えられます。そのチェック根拠が労働契約法に置かれる点の意義は大きいと言えます。

  

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採用理由書を渡す?

おはようございますー亀岡です。

3月も終盤で、4月からは社会は様々な分野で新たなスタートを切る季節です。特に新社会人のみなさんは、学生から労働者へと大きく変わる時期です。働く立場になり、期待に胸ふくらむ部分あり、不安ありといったところでしょうか。きょうの話題は、そんな中とてもめずらしいかつてなかったようなお話だと思い取り上げたいと思います。

企業が採用を決定した内々定者になぜ採用を決めたか理由書で明らかにするというのです。概要は次の通りです。

ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手のミクシィが、2009年入社予定の内々定者から、採用を決めた理由を文書で説明する取り組みを始める。面接試験の受け答えのどこを評価し入社後に何を期待するかを文書にまとめて手渡すというものである。売り手市場を背景に複数社の内々定を得る学生が増えると予測し、学生の納得感を高めて辞退を防ぐことが狙いとされている。

 手渡す文書は「フィードバックシート」という名称のA4判サイズ1枚の紙である。内容は人物評価と入社後の期待、最終面接者である社長による評価の3項目を書き込んだもとする。1人ひとりの内々定者に対して「大学時代のサークル活動から、企画の素養があるイメージを持った」といった面接官による評価を人事担当者が集約する。

いままでは、不採用決定者に「厳正なる選考の結果、不採用と決定しましたので・・・・」という書面を通知するというのが常識でしたが、最近は常識の壁を打ち破ることをしないと若者の心を留まらせることはむずかしいということでしょうか。企業としても苦肉の策なのかもしれません。なぜって、あなたをなぜ採用にしたかを知らせるのですから、通常の労働者に対して行っている人事評価を採用段階で人事評価をし評価した査定表の中身を通知するということなのですから。数年前にもある企業が採用面接時にその時点で、被面接者を査定評価し、ランク付けするという趣旨のニュースソースがあった記憶がありますが、一歩進んでかなり具体化してきたと言えます。労使関係の視点からみれば、書面で明確にすることで結果に対する根拠がしっかりしますので、何がトラブル発生原因になるか不透明な時代ー労使紛争防止手段としはよりしっかりした体制のひとつとして評価できるのではないでしょうか

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東箱根開発事件

東箱根開発事件(東京地判昭50.7.28)

事件概要

Dらは、土地開発事業・土地売買等を営むW会社に雇用されたが、Dらは1年もたたないうちに、勤務ぶりが悪い等の理由により辞職を迫られ、事実上解雇されるに至った。Wにおいては、賃金制度の中に勤続奨励手当なるものが設けられていたが、この手当は労働契約期間(Dらの場合は各1年)を全期間勤続した場合に期間満了時に支給され、解雇を含め中途退職した者には支給されないものであった。ただし、Wはこの手当の前渡しを希望する従業員に対しては、その月割額に相当する金員を期間満了時に本来支給を受けるべき手当額から控除することにより返還するという条件で貸し付けていた。この結果、従業員が労働契約期間の途中で退職した場合は、それまでに支給されていた勤続奨励手当の全額を返還しなければならないこととされていた。

Dらは、Wにより解雇される際に、この勤続奨励手当の返還請求をちらつかせられたため、未払賃金や解雇予告手当の支払請求等を断念する旨記された「覚書」にやくなく署名・押印し、和解契約を締結した旨主張した。そして、Dらは、このような和解契約は労基法20条、24条の脱法行為であり、憲法・労基法により保障された労働者の権利を侵害するものであること等から、民法90条の公序良俗に違反し無効である等と主張し、Wに対し、未払賃金、解雇予告手当及び附加金の支払いを求めて提訴した。

労働者勝訴

この勤務奨励手当制度における前資金は、その運用・取扱いの実態や支給額等から判断すると、実質上労働対価として支給される賃金の一部である。そうすると、中途退職の場合における前貸金返還の約定は、「もともと貸付金としての実質を有していないにもかかわらず、「前貸金」という制度を建前上採用し」たものであり、それにより社員の「労働を事実上強制させ」たり、「気に入らない社員の解雇を著しく容易にし」たり、かつ、労働契約の終了に伴う「未払賃金の清算とか解雇予告手当の支払等について、使用者側に一方的に有利な立場を確保」したりする意図の下になされたものと言える。したがって、このような前貸金返還の約定は、労働者を強制的に足留めさせることを禁じている労基法5条、前借金による相殺を禁止した同17条、及び、解雇予告を定めた同20条の脱法行為にあたる点を払拭できず、「民法90条の公序則に抵触し、無効というべきである」。

また、Wが、法的には効力を認められないこの前借金返還請求を利用して、Dらに未払賃金等放棄させるような内容の和解契約に応じさせたことは、前掲の前貸金返還約定の効力に関する判断と同様の理由等により、民法90条に違反して無効である。

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客室乗務員勝訴!

こんにちはー桜咲く心地よい季節になってきました。季節はあっという間にめぐってきますが、元気にがんばりましょう!

さて今回の話題は配置転換を不服として訴えていた事件でみごと労働者側勝訴というお話です。東京高裁での逆転判決です。

ノースウェスト航空の社員で、1999年から客室乗務員として勤務していた男女5人が、2003年3月、経営悪化のため人件費削減の必要から、搭乗手続きなどを担当する地上職に配転させられた。

客室乗務員5人は、一方的に地上職に配転したのは違法として、米ノースウェスト航空を相手に客室乗務員の地位確認と損害賠償を求めていた。

「5人を配転して人件費を削減しなければ経営危機にひんするとは認められない。会社の交渉は誠実性に欠け、客室乗務員の仕事に誇りを持って精励してきた5人は強制的な配転により精神的苦痛を被った」として、1審千葉地裁判決を変更し、配転命令を無効とした上、一人当たり80万から100万円の賠償を命じた。

この配転命令の問題は、労働関係法にも明確に規定がない部分で判例法理等で実務の処理に当たっていくしかないものかもしれません。今回施行になった労働契約法では、審議段階で、企業の人事権の枠組みとして、テーマには上がりましたが、その中で最終的に法律条文に残ったのが出向と懲戒だったという経緯もあります。

そんな中での今回の判決です、注目すべきものがあると言えます。

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三菱樹脂事件

三菱樹脂事件(最大判昭48.12.12)

事件概要

労働者Fは、大学卒業後すぐに合成樹脂のパイプ、板等の製造販売を業とするJ社に採用されたが、3か月の試用期間満了直前に、本採用拒否の告知を受けた。本採用拒否の理由は、Fが大学在学中い学生運動に従事した事実を身上書に記載せず、面接の際にも秘密にしたことが詐欺に該当し、また、管理職要員としての適格性を否定するものであるというものである。Fは、労働契約に基づく権利の確認と賃金の支払を求めた。

労働者敗訴

憲法は、思想、信条の自由や法の下の平等を保障すると同時に、他方で、財産権の行使、営業その他広く経済活動の自由をも基本的人権として保障している。それゆえ、企業には、経済活動の一環として行う契約締結の自由があり、自己の営業のためにどのような者をどのような条件で雇うかについて、法律その他による特別の制限がない限り、原則として自由に行うことができる。企業が特定の思想、信条を有する者をそのことを理由に雇入れを拒否しても、それを当然に違法とすることはできない。また、労基法3条は労働者の信条によって賃金その他の労働条件につき差別することを禁止しているが、これは、雇入れ後における労働条件についての制限であって、雇入れそのものを制約する規定ではない。

企業が労働者の性向、思想等の調査を行うことは、わが国のようにいわゆる終身雇用制が行われてきた社会では一層必要であることを考慮すれば、企業活動としての合理性を欠くものということはできない。また、本件において問題とされているJの調査が、Fの思想・信条そのものについてではなく、直接にはFの過去の行動についてされたものであり、ただ、その行動がFの思想、信条と関連していただけであることを考慮すれば、そのような調査を違法とすることはできない。

この事件は、昭和51年3月11日差戻審で和解が成立しFは原職復帰している。

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八洲事件

八洲事件(東京高裁58.12.19)

事件概要

原告労働者Bらは、地上測量の調査等を目的とする被告側使用者Kの従業員である。入社後のBらの賃金額は、Bらが閲覧した会社の求人票に記載された基本給見込額を下回るものであった。Bらは、入社試験の合格通知が送られてきた後、KがBらに労働条件を明示した事実がないので、Bらと会社間に求人票の記載賃金等を内容とする労働契約が成立していたと主張して、Bらの入社時に遡り求人票記載の賃金見込額と実際にBらが受領した賃金確定額との差額の支払いを求めた。

労働者敗訴

Bらの賃金見込額と賃金確定額の差額支払いの請求を棄却した。

求人票に記載された基本給額は賃金の「見込額」であり、最低の支給を保障したわけではなく、将来入社時までに確定されることが予定された目標としての額である。

したがって、「見込額」と実際の「確定額」が相違しても止むを得ないものと考えられる。しかし、応募者は、求人票記載の賃金見込額の支給が受けられるものと信じて求人に応募しているのであるから、求人票記載の見込額を著しく下回る額で賃金を確定すべきでない。社会の常識や通念に照らして、求人票記載の見込額を著しく下回る額で賃金を確定することは、「権利の行使や義務の履行を信義に従い、誠実にこれをすべきものである」とする「信義誠実の原則」(民法1条2項)に反する。

本件につきこれをみると、経済上の変動に対するKの現状分析に基づく判断に明白な誤りがあったとか、誇大賃金表示によるかけ引き等社会的非難に値する事実は認めることはできなかった。

また、内定者には入社以前に一応事態の説明をして注意を促していた。

さらに、確定額は、見込額より、3000から6000円程度下回っているとはいえ、前年度の初任基本給よりはいずれも7000円程度上回っている。

以上の事実から、基本給額が労働契約に影響を及ぼすほど「信義誠実の原則」に反するものとは認めることができない。

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時間外遡及支払い!

もみじ銀行が昨年9月14日、広島中央労働基準監督署から労働時間管理の是正指導を受けていた模様。同年8月30日に広島市内の本店に立ち入り調査があり、パソコンの記録等にある労働時間と申告された労働時間にかい離があったとして、差額分の遡及支払いと労働時間管理の改善を命じられた。

今回の支払いは、平成17年9月から平成19年8月までの期間の時間外労働について調査し、不足が明確になった1343人に差額残業代2億9000万円を支払った。残業時間は実に10万9000時間である。

今回の支払いはあくまでも残業時間が明らかになった分だけであり、不明確な部分を考えれば膨大な時間と金額になってあろうことが頷ける。

問題点は時間管理のずさんな実態にあった。従業員が自分で記録する勤務状況表と上司の現認に頼っていたというやり方で、従業員は時間を過少申告したり、上司はきちんと現認できていなっかたという状況にあり、これでは労働時間管理がされてなかったと言われてもしょうがないというものである。

この銀行は平成17年にも、割増賃金不払いで是正指導を受けており、2回目である。

残業代の不払いは後を絶たない。従業員の方も上司に時間と支払いを要求して社内組織的に雇用が危うくなるような扱いをされるかもという危機感も浮上し、企業内に埋没してしまい、個人的な感情や他の労務環境の変化などよほどのケースで理不尽となった時でなければなかなか表面化してこないという実情がある。しかし、会社の一方的な論理で負担を強いられるのは労働者であるから社会全体としてなくしていかなければならない。

どのような制度をしていようが、使用者側には労働時間管理・把握の義務があります。把握しなければならないという意識を保持し、把握の方法を制度として確立する。ここに努力してほしいと切望いたします。

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横浜南労基署長事件

横浜南労基署長(旭紙業)事件 (最一小判平8.11.28)

事件概要

本件は自己の所有するトラックをA(会社) に持ち込み、専属的にAの製品の運送業務に従事していた原告側労働者(運転手)Xが、積み込み作業中に傷害を負ったことから、労災保険法所定の療養・休業補償給付を請求した事案である。Xの報酬は出来高払いで、トラックの購入代金、ガソリン代、修理費、運送の際の高速道路料金等はXが負担していた。また、Xに対する報酬の支払いにあたっては、所得税の源泉徴収及び社会保険・雇用保険の保険料の控除はなされず、Xはこの報酬を事業所得として申告していた。

判決内容ー労働者敗訴

本件事実関係の下においては、Xは、トラックを所有し、自己の危険と計算の下に運送業務に従事していたものである・・・・・。Aは、運送という業務の性質上当然に必要とされる運送物品、運送元及び納入時刻の指示をしていた以外には、Xの業務の遂行に関し、特段の指揮監督を行っていたとはいえない。時間的、場所的な拘束の程度も、一般の従業員と比較してはるかに緩やかで・・・・ある。報酬の支払方法、租税及び各種保険料の負担等についてみても、Xが労基法上の労働者にあたるとすべき事情はない。そうであれば、Xは、専属的にAの製品の運送業務に携わっており、Aの運送係の指示を拒否する自由はなかったこと、毎日の始業時刻及び終業時刻は、Aの運送係の指示内容によって事実上決定されることなどを考慮しても、Xは労基法及び労災保険法上の労働者にはあたらない。

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このブログは、労働問題等で困っている、悩んでいる方々に、少しでも法律のルールとその考え方を知っていただき、それらを駆使することで、法律の枠組みのなかで、きちんと問題解決ができることを伝えていくための情報発信をしていきたいと願って作られています。

記述情報は徐々に継続して増加してまいります。

労働法についてまったく知らない方から専門的に知りたい方までを幅広くカバーしていくようがんばってまいります。

労働問題、労使紛争で少しでも困っている方あるいは不信感を持っている方、是非、相談logからお気軽にインフォメーションしてください。

また、社会保険労務士は厚生労働省認定の国家資格です。絶対の安心と信頼があることをご承知いただくと同時に、社会保険労務士が労働問題、労使紛争の解決ができることをご認識くだされば幸いです。

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労働契約法の労働者・使用者

第2回は、労働者と使用者についてです。実務では、特に「労働者」につては法律上の労働者に該当するか否かが争われる場面では、非常に大切な判断基準になるところです。

労働基準法の定めを記載しておきます

労働者とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者をいう

使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいう  

民法623条では、雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる

とあります

労働契約法上の労働者も、使用されて賃金を支払われる者という意味では労働基準法上の労働者と似ているます。しかし、労働契約法上の労働者には「事業」という条件がふくまれません。したがって、労働契約法上の労働者の方が広義と言えるでしょう。

例えば、Cさんが個人的な株式投資をやっていて、データや情報管理等のために作業補助者としてXを雇った場合は、Cさんの株式投資そのものには事業性はないし、事業所でもないのでXは労働基準法上の労働者には該当しないが、労働契約法第2条の労働者には該当することになり、労働契約法の適用を受けることになります。

こうしてみていきますと、労働契約法上の労働者は

労働基準法上の労働者+事業に使用されない者+民法623条労働に従事する者

ということになろうと考えられます。

労働契約法第2条はここが急所になる部分です。

賃金に関しましては、労働基準法上上の概念と同様、「名称を問わず労働の対償として使用者が労働者に支払うもの」です。

使用者については、労働者が決まればおのずと決定される部分です。労働者とみなされる者を使用して賃金を支払う者ということになります。ただし、労働基準法上の使用者は事業主だけではなく、「事業主のために行為をするすべての者」も、実態の適用上該当すれば使用者側になる場合もありますが、労働契約法上の使用者は「使用する労働者に賃金を支払う者」だけである点が異なります。

労働者の立場から見れば、従来労基法上の労働者に該当しなかったために理不尽な立場に置かれてきた者が、労働契約法によって労働者に該当すると判断がなされれば、労働契約の成立・変更・終了のという雇用ステージで根拠が設定されることになると考えられます。

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脳が冴える15の習慣

こんにちは 今日の一冊は「脳が冴える15の習慣」です

この本は医学博士である築山節氏が書いているのですが、目からうろこの本です。

題名の通り15の習慣を実践することで脳が活性化されてくるというものなのですが、人が常日頃、誰でも思い当たるあたるような出来事をはじき出しその回答をしてくれています。なるほどと思うことばかりです。

たとえば、なぜ傘を置き忘れてしまうか、かばんの中に何が入っているかわからなくなるのはなぜか、人のぼけとはどういうことかなどなど脳に関する様々が書いてあります。

基本的には、脳は怠け者であってそれを活性されるにはこうすればいいということが書いてあります。またテレビ、パソコン、携帯電話の平面がもたらす影響などにも触れています。

平易な言葉で書かれていますのでとても読みやすいです。一読をお勧めします

また感想などお寄せください。

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売上金持ち出し駅員を懲戒解雇

こんにちは

今日の話題はばかばかしいといえばそうなんですが、最近は頻繁に起こっていますので取り上げてみたいと思います。

JR四国で、先日、駅の切符の売り上げを持ち出したとして、徳島駅の男性が懲戒解雇処分になったということです。

この男性は2007年4月から2008年1月にかけて、徳島線の石井駅で勤務する際、売上金の一部を月に5回程度、1回につき1-3万円持ち出していました。銀行に売上金を入金するまでに同じ金額を戻しており、実質的な被害はないそうです。

1月に駅長あての内部告発で発覚したそうです。この男性「財布の中の金が少ないのが嫌だった」と話しているそうです。

ニュースとして取り上げるほどの大きなものではないのですが、社会的にはこのレベルが日常的に発生しています。労務的な処分は異論がないとしても、この種の事が起きるたびにどうしたらなくなるんだろうか、いや、減っていくんだろうかと考えずにはいられません。

今回の場合は、駅の内部管理体制、厳格なルール、教育などがどうであったかが当然問われることになります。そういう意味ではこの男性を解雇処分にして雇用契約を断ち切ればいいというだけではかたずけられません。長期的にみれば、こうした不正行為、欺瞞行為、犯罪行為を生んでしまう温床をいかに改善できるかがテーマであるといえましょう。

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ハラ セクハラ 下げ 労働条件変更 派遣問題 

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講演終了・・ほっ!

先日、先月の突然の以来で講演というと大げさですが経営者の方相手にお話をさせていただきました。テーマは「改正特定商取引法について」です。このときは社会保険労務士としてではなく、コンサルタントとして話をしました。

クライアントで特定商取引法の規制を受ける企業が多く、興味津々でしたが、実際は「困ったなあ」とうのが本音でした。何が困るかって・・・営業に言って消費者が「契約しない」「来ないで」と意思表示をしたら再勧誘禁止になるのですから。これはとほほです。

消費者の自己責任もあるのではと個人的には感じますし、一部に起きている問題のためにすべてが法律で規制されるというのはどうかとも感じる今日この頃です。

もっともこの改正特定商取引法はまだ成立していませんが、小委員会では、「契約しない」「来ないで」という断りの意思表示の有効とされる範囲と期間をどう考えるか意見が出されています。(線引きするのはたぶん無理だと思いますが・・)

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労働契約法の目的

第1回は2008年3月1日施行の労働契約法です。初回は目的を取り上げますが、労働契約法は、国会の審議会でかなり議論がなされ、難産の末、成立した法律です。中身をみてあれっと感じた方もいると思いますが、なーんだ民法や判例で出ていることばかりじゃないか・・と。しかし、わずか19条しかないものですが、労働契約法という特別法で新たに条文化されたことに意味があります。

目的は第1条に書かれていますが、この法律全体を要約するような内容になっています。キーワードがいくつじか盛り込まれていますので見ていきたいと思います。

まず「自主的解決」です。概念的に労働契約の成立・展開・終了の場面で自分の意思によって契約交渉を行うという原則が確立されたことは意味があると言えます。したがって、たとえば、パートタイムの女性が、パートだからと半ば、ばかにされたような態度でいいかげんに契約が結ばれたような場合は、この第1条によって、問題がある契約交渉の形態であったと主張することができる根拠条文になり得ますし、契約無効の要素になることも考えられるでしょう。このようなことは、主に最低の労働条件について定めた労働基準法には今まで定めがなかった部分です。

2つ目は「合意原則」です。これまでは、労働基準法の最低基準担保の強制により、合意の契約は最低基準を下回らないということになっていたし、労働組合という手段を通じて対等な「合意」を実現してきたものです。それが、契約内容にかかわる労働条件は、一方的決定は許されないということを明確にしたものになっています。ただし、契約を成立させて内容を確定させる合意とは何かということをよく掘り下げておく必要があります。このテーマはまた別の機会にlogで書きたいと思います。

3つ目は「労働契約に関する基本的事項」です。政府案は、労働契約が就業規則に制約されるような印象を与えるため、修正されました。労働契約の内容が就業規則の内容にひっかかっている場合には、労働契約における就業規則は重要な役割を果たすことにこといなりますが、原則として、就業規則が労働契約を制約するものではないということです。

4つ目は、「合理的な労働条件の決定又は変更」です。契約そのものは、両者の自由な意思により合意すれば、決定も変更も公序良俗に反しない限り尊重されるのですが、労働条件についてはこれまでも、「合理的」かどうか問われてきました。実務上は就業規則の一方的変更により労働条件が変更される場合が多いのですが、問題が起きた場合、合理性のチェックがされてきたものを労働契約上で明文化したものと言えます。

最後は「労働者の保護」です。これまでも様々な労働関係法に労働者保護の概念は取り入れられています。しかしここでは労働契約法におけるステージ設定は当事者の対等の概念よりも労働者の保護を取り入れたものと考えられます。

次回に続く・・・

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適正労働分配率について

このlogでは経営のテーマを書いていきます。興味ある方は立ち寄ってくださったご縁で、最後までお読みいただければ幸いです

最初は適正労働分配率です。適正労働分配率は企業にとって最も適している労働分配率は何%なのかということですが、別名、計画労働分配率とも言います。

これは修正後の予算付加価値(わかりにくい場合は粗利益とお考えください)に対して、修正後の予算人件費がどのくらい占めるかというもので、それまでの実際の労働分配率と比べると、高い低いの基準となるものです。

労働分配率そのものは、付加価値に対して低い水準であれば数値上は、人件費支払いにゆとりがあるあるいは他の固定費上昇に耐えられる体力があると誤解されます。しかし、企業の人件費水準が、標準生計費や世間相場と比較して低い場合は、世間水準並みに修正して判断してみる必要がある。ここでポイントは、人件費水準を上げる能力があると判断できるのに、無理に低い水準を維持しようとしているのか、ほんとうに人件費水準を上げる余力がまったくないないのかを見極めることです。

さらにもう一つ、付加価値は、人件費と固定経費と利益の合計で成立しますので、この中の利益に注意しておく必要があります。資本構成上、企業の経営活動の結果、利益を生み出すことができれば、自己資本比率を高めるための内部留保金も発生します。これが含まれて付加価値を吊り上げて、結果、適正労働分配率が数値上低くなっていてゆとりがあると見えてしまうことです。

適正労働分配率は、修正後の人件費予算と固定経費予算と必要利益の合計で計画付加価値を形成し、修正後の人件費予算を割ることで判断されますが、計画人件費、計画固定費の算出をきちんとしなければ、算出された数値で経営上の判断を誤ることになりますので注意が必要です。

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解雇①

事件内容

 パソコン販売店のフロア長Aが、パソコン販売時、レジを不当に操作して現金横領の指摘を受けた。Aはレジの操作方法を事由書に書き、罪を認める旨の始末書の提出も命令され従った。会社は、その日からAを自宅謹慎し、50日後解雇予告通知書を送ってきた。

通知書の内容

 ・Aを通知書送達日から30日後に懲戒解雇する

 ・就業禁止日から懲戒解雇日までの期間の賃金は、平均賃金の60%を支払う

 ・退職金は支払わない

 ・会社の貸与物を返却し、社宅から退去する

 ・適用できる就業規則および表彰懲戒規程の条文

Aはレジ操作で、不当に現金を手にしたことは事実だが、それは会社に返済した。そしてそのような行為を行った理由は、部下の販売担当者が暴力的な顧客からのクレーム処理を誤ってしまい、街宣車を店の前に行かせるなどと脅迫され、高額な代替品に交換させられ、保証期間経過後も再三にわたって数千円から数万円の部品をせびられたり、不当に安い価格で販売させられたりするということがあって、お金はその部品代金に充当したもので、横領したものではない。

上司である店長に何度も相談したが、その都度店長は逃げ出し、Aフロア長が対応せざるを得なかった。会社には、危機管理マニュアルや教育研修もありません。降格、減給処分ならわかりますが、懲戒解雇は納得いきません。

結 果

労働局紛争調整委員会のあっせんにて話し合いがもたれた。結局、あっせん期日外に解決した。

復職が困難であれば自己都合退職金の支払いをするというあっせん案のもと、退職金プラス・アルファの金額を支払うことで相手会社と和解

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ザ・マインドマップ

今回紹介する本は「ザ・マインドマップ」(トニー・ブサン バリー・ブサン著 神田昌典訳)です。著者のトニー・ブサンは、政府機関、企業、専門家、大学等で、脳についての講義やさまざまな助言を行っている方です。

この本は、脳とその働きについて事実を発見することから始まります。思考のコンセプトを知り、思考を人生のあらゆる面で最大限に利用するようにするために、マインドマップというツールを知るように書かれています。脳の能力を大きく解放することが学びのテーマとしてありますが、これを学ぶと思考が放射状態に広がり整理されていくことを体得できます。

余談ですが、数年前、私は、企業の問題発見・整理の際、フィッシュ・ボーンという形態を使用していました。これは名前の通り、魚の骨の形になるよう整理していくものです。一つ一つの位置づけや他との関係がわかりやすかった記憶がありますが、マインドマップも感覚的には類似してるようです。

今ではマインドマップは、経済評論家などが取り入れているようです。インパクトをつけててカラフルに整理していくのがポイントのようです。

興味を持たれた方は是非一読してみてください。

次回の1冊を楽しみにしてください。

ザ・マインドマップ Book ザ・マインドマップ

著者:トニー・ブザン,バリー・ブザン
販売元:ダイヤモンド社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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吉野家、パートの待遇改善制度

吉野家は、4月施行の改正パートタイム労働法の差別待遇禁止規定に対応し、パート労働者を転勤がない地域限定正社員に登用する制度を開始する予定で早ければ6月にも実現する模様である。1年後には、全正社員の約3割が地域限定になる見通しである。仕事の労働者負担が増加し、人手不足も深刻化していることから、待遇改善で店長となる人材を確保するようだ。吉野家のパート労働者待遇改善制度の導入で、先行していた小売業界だけでなく、外食産業にも今後広がっていくものと考えられる。改正パートタイム労働法は、企業にパートが正社員になる機会を与えることなどを義務付けるものだが、今後が、非正規従業員に対する待遇改善の動きが活発化することが考えられるため、企業は対応を迫られることになりそうである。

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